排出事業者の処理状況の確認 オンライン会議システムの活用も選択肢に

 今年3月31日付の環境省通知『デジタル原則を踏まえた廃棄物の処理及び清掃に関する法律等の適用に係る解釈の明確化等について(通知)』では、排出事業者による処理委託業者の適正処理に係る確認方法として「オンライン会議システム等を用いた確認」も明記されました。この通知を受けて「排出事業者責任に基づく措置に係るチェックリスト」も改訂されています。

 オンライン会議システム等を用いた遠隔での確認であっても、それが産廃処理委託業者の処理状況の確認を確実に担保できれば、確認手段として認めるという国(環境省)の考え方が明確に示されたことになります。

 さらに、同一の処理業者に委託している、複数の排出事業者が共同で、当該処理業者の適正処理状況の確認をデジタル技術の活用により行うことも例示されました。

 適正処理確認という目的は保持されながらも、デジタル技術を活用することで、その目的を効率的かつ効果的に行うという方向性が環境省より示されるかたちとなりました。

 当該通知では、廃棄物処理法の法第3条第1項及び第 12 条第7項における処理委託業者への排出事業者による適正処理確認(努力義務)についての、デジタル技術活用に関する考え方が示されたに過ぎません。 各地方自治体で条例や要綱等に基づき規定された現地確認については、当該通知は関係なく、引き続き現地での確認が求められるケースが想定されますので、注意が必要です。

 排出事業者の皆さんは、産廃処理委託業者への現地確認の計画を立てる時期でしょうか。当該通知や自治体の条例等を加味した、効率的な計画を立てることが求められます。

 弊社JAAOでは、現地確認で求められる確認事項等のポイントを分かりやすく解説した講習会の開催や実際に排出事業者の現地確認へ同行したり、計画策定支援をしたり、それらに関連したアドバイスを行っています。

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